今年、新年早々にとてもうれしい報告がありました。
以前から妊娠希望でご来院頂いていた40歳の患者さんが、なんと妊娠したとのことです!!
来院時の体の状態
この方はお子さんが二人おられるのですが、元々生理不順であり、ご来院頂いた時もかなりリズムが乱れた状態でした。
自覚症状としては
首肩のコリ
足の冷え・むくみ
自律神経の乱れ
睡眠障害
などがありました。
特に、自律神経が乱れていることを気にしておられ、「自律神経を整えたい」というのが一番最初に出た言葉でした。
40歳で妊娠するために行ったこと
私は、妊娠するためには、まず第一に身体の状態を良くしてあげることが必要と考えています。
月経不順をはじめ、首肩のコリ、冷え・むくみ、睡眠障害、その他症状を改善するために鍼灸治療を行うことで、必然的に「妊娠力」も高まります。
ですから、この患者さんにも「不妊治療のための特殊な治療」などは特別行っていませんでした。
ただ単純に、患者さんの体が楽になることだけを考えて治療を行っていたわけです。
結果に繋がったポイント
今回、妊娠という結果に繋がったのはいくつかのポイントがあったと思います。
第3子ということで妊娠に対してのプレッシャーが少なかった
「年齢的にもあと数回チャレンジして駄目だったら、きっぱり諦めて自分の人生を楽しむ」とおっしゃられていました。
治療するこちら側からしても、気負いは感じられなかったので、そこが良かったのだと思います。
体調管理、自分の体や健康に対する意識がとても高い
「自分の体の状態はこうだから、ここを治さないといけない。」「体の状態を良くするために、しっかりとケアする必要がある。」ということを自覚しておられ、治療以外の冷えや食事などの自己管理をしっかりとしておられました。
治療を定期的に続けた
こちらが提案する鍼灸とよもぎ蒸しの治療ペースをしっかりと守り、妊娠するまでの約4か月間治療を継続して受けて頂きました。
治療開始からしばらくしてからは、「前までの辛かったのが嘘みたいに体が楽。」とおっしゃられていたので、継続した治療によって体が「本来あるべき自然な状態へと戻った」と考えられます。
継続した治療の必要性
実際、妊娠希望や不妊に対する治療というのは、ほとんどが長期戦となります。
治療期間の目安としては、6か月を区切りとして考えてもらうのが良いと思います。
なぜかというと、人間の体細胞が生まれ変わるのは3か月かかるといわれているからです。
ですから、治療を開始してから「細胞が生まれ変わった良い体の状態」にするために、まずは3か月が必要となります。
そして、その良い状態、つまり「妊娠力」が最も高まっている体で、月に一回の受精のタイミングにチャレンジしますから、そのチャレンジの回数が3回と考えると合計6か月となる訳ですね。
まとめ
今回のケースをカルテを見ながら改めて考えてみましたが、
治療開始後の3か月目くらいから、月経周期も整って、肩こりなども無く、体調がとても安定していました。
これは、先ほど述べた体細胞が生まれ変わるサイクルと一致していますので、継続した治療で「妊娠力」の高い体を作ることが出来ていたのだと思います。
不妊でお悩みの方は、「一刻も早く赤ちゃんを授かりたい!」とお考えで、数ヶ月かかるといわれると、「そんなに悠長に待っていられない。」とお考えになる方もいらっしゃると思います。
実は私たちも、結婚してから3年間子宝に恵まれなかったので、その気持ちは痛いほどわかります。
ですが、気持ちばかり焦って、体の調子を整えること無く不妊治療に挑戦し続けても、なかなか良い結果は得られ難い事が多いです。
数ヶ月後と言われると遠い先のことに思えますが、実際は体の状態を良くして行く治療の際中にも、十分子宝を授かるチャンスはある訳ですから、まずは「肩こりや冷えなどの体の不調を治す」ことを目的とするくらいの楽な気持ちで、一度鍼灸治療を始めてみるのも良いと思いますよ。
※当院の治療効果には個人差があります。