鍼灸治療はどこまで効果があるのか?

「東洋医学」という響きにオリエンタルで神秘的なものというイメージがあるのか、はたまた「癌や難病が治った!」などの宣伝を大々的に行っているところがあるのかは分かりませんが、どんなものにも効くと思っておられる方も世の中にはおられるようです。

 

鍼灸は何でも治せる治療では決してありません。

ハリとお灸で刺激をする訳ですから、骨折や靭帯が切れたりしたものが鍼をして治るわけはありませんし、心筋梗塞や脳卒中や癌も残念ながら治せません。

 

鍼灸治療の効果が無いもの(不適応)

  1. 骨折、靭帯断裂、脳梗塞、重度の脊柱管狭窄症などの骨・靭帯・中枢神経などの器質的な問題
  2. ガン、心筋梗塞、肝硬変などの重篤な内科疾患
  3. 細菌やウイルスなどの感染症

 

1は明らかに鍼灸で何とかできるものではないのですが、2の内科疾患であれば、胃炎などの軽いものの場合は鍼が良く効くことはあります。3は鍼灸よりも薬の方が効果が高いものですが、免疫力を高めるために併用することは良いと思います。

 

鍼灸治療の効果があるもの(適応)

  1. 筋肉の緊張や硬さなどが原因の症状
  2. 血流の低下によって起こる症状
  3. 自律神経の乱れからくる症状

 

これらは厳密にいうと、それぞれが相互に関係して起こる症状ではあるのですが、こういったものは鍼灸が得意とするものです。

 

特に、鍼灸治療のイメージ通り、肩コリや腰痛などには非常に良く効きます。それはもう人によっては、本人も治療者もお互いがびっくりするほどの効果が出ることもあります

 

しかし、鍼灸院を訪れる患者さんは自分の体が鍼灸で良くなるかどうかなんて分からないですから、そこは上記のように、適応と不適応を鍼灸師が判断しないといけないわけですね。

 

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