不妊治療で通われている患者様のお体の調子を確認している時に、こんなことがありました。
「そういえば、毎年この季節は食欲が落ちるんですけど、今年はそんなことが無いです。」
このように、よく考えると色々な体の調子が良くなっているというのが、鍼灸治療を継続して受けていると、当たり前にあります。
ちなみに、この方に行っている治療というのは、赤ちゃんを授かるために体質改善を目的としています。さらに言うと、特に冷えとむくみに対する治療です。
では冷えとむくみの治療で、なぜ夏場の食欲低下が改善したのでしょうか?
それを解くヒントは、冷えとむくみが起きるプロセスにあります。
冷えとむくみというのは、体内の血や水分のめぐりが悪くなっている為に起こります。
ということは、体内の循環を良くしてあげる必要がある訳です。
それにはどうすればよいかというと。
実は、東洋医学では血と水分を体中に巡らせるには、脾胃(胃腸)がしっかりと働いていないといけないという考え方があります。
「体内の血や水分の巡りを良くする=胃腸の働きを良くする⇒冷えとむくみが改善する。」
つまり、冷えとむくみを治すために、胃腸の働きを整える治療を行っていた結果、夏場の食欲不振が今年は起こらなかった。ということなんですね。
このように、鍼灸治療では、一見一つの症状に対してのみ治療しているように見えても、実はその原因に対して治療をしていると、様々な問題を解決することが出来たりします。
まさに、一石二鳥ですね。
不妊治療なんかは特にそうで、不妊を起こしている体の状態を整える(体質を改善する)ということは、体のあらゆる不調に対して治療を行うという事でもあります。
実際のところは、体質を改善するための治療を行うと、必然的にその他の体の不調も良くなるという結果になるんですが(笑)
そう考えると、不妊治療を続けて赤ちゃんを授かったときには、いつの間にか体の調子(肩こり・腰痛・冷え・むくみなど)もとても良くなっている訳ですから、不妊治療って一石三鳥や一石四鳥くらいの効果がありそうですね。
※当院の治療効果には個人差があります。