育児での体の疲れをケアするために定期的にご来院頂いている患者様の話です。
前回の治療から今回来院するまでの状況をお聞きしていた時のこと、
「そういえば、最近膝が痛いんです。たぶん、子供が重くなってきてその分の負担が抱っこと可の時にかかってると思うんですけど…」
とおっしゃられていました。
この推測自体は大正解で、恐らく膝の痛みはお子さんが大きくなってきて、その分増えた体重と自分の体重の合計が支えることが出来る重さをオーバーしてしまったから痛みが起こってきていると考えられます。
一言でいうと、負担がかかりすぎているということですね。
その後、いつも通り首から治療を始めて、いよいよ問題の膝の治療をする時に、私はある部分を触診で押さえたのですが、その時に患者様が驚かれました。
「あー、そこ凄いきてるなあ…。膝だと思っていたのに、ここが原因だったんですね。」
患者様が驚いた場所とはいったいどこだったのでしょう?
正解は、「太もも」です。
膝というのは、太ももの筋肉によって支えられています。
そして、その太ももの筋肉は、膝の周りにくっついているのです。
つまり、太ももの筋肉が疲労して、硬くなって伸び縮みしにくくなると、筋肉がくっついている部分が引っ張られて痛みが起こるわけです。
また、筋肉が硬くなると、膝の周りの血の巡りも悪くなります。
ただ、この状態で出ている膝の痛みなら、筋肉の緊張を取ってあげて、血流を改善してあげれば、比較的スムーズに症状は治まります。
しかし、膝が痛いのに治療もせずにほったらかしにしていると、疲労が溜まりきった筋肉は力が出せなくなり、その分膝の関節に負担が直接かかるようになります。
この状態が長い間続くと、膝の痛みが酷くなったり、膝に水が溜まったり、膝の骨がすり減ったりします。
今回の患者様は若いし、回復力もありますが、お子さんの体重は右肩上がりで増えていくので、負担は増え続ける可能性があります。
ですから、日常生活でお子さんを抱っこしてどのような動きをしているかを確認し、「お子さんを抱っこしたままソファーから立ち上がる」というような、避けられる負担は避けるようにアドバイスしました。
膝が痛くなり始めた時は、このケースのように大抵負担が増えて太ももの筋肉の疲労が溜まっている状態の事が多いのです。
※当院の治療効果には個人差があります。